SHETLAND FOX(シェットランドフォックス)が再出発。それに伴いフラッグシップモデルがケンジントンⅡからマンチェスターへ変更になりました
目次
・SHETLAND FOX(シェットランドフォックス)について
・ロゴの変更
・フラッグシップモデルがケンジントンⅡからマンチェスターへ
・マンチェスターとケンジントンⅡの比較
全体の印象
靴紐に関して
つま先部分
踵部分
アウトソールに関して
工法に関して
革に関して
その他
・購入に関して
・SHETLAND FOX(シェットランドフォックス)の再出発に関しての私見
SHETLAND FOX(シェットランドフォックス)について
シェットランドフォックスは、
1982年(昭和57年)に、日本製靴(現:リーガルコーポレーション)が海外のシューショップや、
国内セレクトショップに向けて展開をスタートしたブランド。
2009年に、『ブランドに惑わされない、日本人のための日本の靴ブランド』として再デビューを果たし、
日本人の足に合ったフィッティングと履き心地を高い次元で実現するべく、設計段階から独自の仕掛けを盛り込んでいる。
16年の時が経った2025年。
ブランドのアイデンティティである日本の靴づくりの誇りと、靴の美しい捻りをシルエットに宿し、再出発。
本格派でありながら、唯一無二の存在感とフィッティングをもたらすシューブランド。
(公式ホームページより引用)
ロゴの変更
再出発に伴い、ロゴも変更されました。
新しいロゴは、アルファベットを縦に組むという日本らしいデザイン思想を取り入れており、
ブランドの象徴である「捻じれたラスト(靴型)」を視覚的に表現しています。この縦組ロゴは、
単なるロゴマークというよりも、ブランドの哲学や美意識を体現したエンブレム的な存在とも言えるでしょう。
この刷新は、単なるデザイン変更ではなく、「日本の靴づくりの誇り」と
「履き心地への解剖学的アプローチ」というブランドの核を再確認する意味も込められています。
「伝統と革新が交差する縦組ロゴのエンブレム」といった感じです。
旧ロゴ

新ロゴ


フラッグシップモデルがケンジントンⅡからマンチェスターへ
再出発に伴いラインナップが刷新され、フラッグシップがこれまでのケンジントンⅡからマンチェスターへ変更になりました。
ケンジントンⅡ

マンチェスター


マンチェスターとケンジントンⅡの比較
続いて新旧フラッグシップモデルの比較です。
・全体の印象
ケンジントンⅡはクラシカルな印象を受けるデザインとなっていますが、マンチェスターはモダンな印象です。
また、ケンジントンⅡは足馴染みや、履き心地、歩きやすさといった機能性を重視した靴となっており、
見た目に関しては美しいとは言えない印象を受けます。一方のマンチェスターは機能性はケンジントンⅡの機能
そのままに、それに美しいシルエットが追加された靴となっており、見た目にも美しい靴、機能性と美しいシルエットを
兼ね揃えた靴となっています。
・靴紐に関して
ケンジントンⅡは平紐で紐穴が6個、マンチェスターは丸紐で紐穴が5個となっています。ケンジントンⅡは紐の穴が6個
ということで、他の靴とは一線を画す印象を受ける一方、マンチェスターはありがちな印象を受けます。
・つま先部分
ケンジントンⅡはクラシカルなデザインとなっている為、つま先はラウンドトー、マンチェスターはモダンなスクエアトーに
なっています。
・踵部分
ケンジントンⅡは下にいくほど、地面に接する部分にいくほど狭くなるピッチドヒールを採用しています。マンチェスターは
ストレートに落ちるストレートヒール、ブロックヒールを採用しています。
・アウトソールに関して
ケンジントンⅡは半からす仕上げを採用しており、ドレッシーな印象を受けます。黒く染められたウエスト部分が視覚的に引き締まり、
エレガントで高級感のある印象を与えます。また、ウエスト部分だけを黒く染めることで、靴のシルエットがより立体的に見え、
スマートな印象を強調できます。一方のマンチェスターは「ナチュラル仕上げ」や「素仕上げ」を採用し、
革の自然な風合いがそのまま見えるため、伝統的で落ち着いた雰囲気が演出されています。
また、ケンジントンⅡ、マンチェスター共に縫い目を完全に隠すヒドゥンチャネルが採用されています。
・工法に関して
ケンジントンⅡ、マンチェスター共にグッドイヤーウエルト式とマッケイ式の2つの製法を組み合わせて伏せ溝仕様で仕立てられています。
両方とも同じ工法なので、これはシェットランドフォックスのこだわりかもしれません。
・革に関して
ケンジントンⅡの革はイルチア社のラディカが採用されています。一方のマンチェスターはブラックは、
独特の張り感と美しい黒味を持ち合わせるドイツ・ウェインハイムレダーのボックスカーフを、ブラウンとダークブラウンは、
軽い手触りで自然な風合いが特徴のイタリア・イルチア社のカーフを採用との事です。
ケンジントンⅡはムラ感と透明感のある革で存在感が際立つ印象がありました。
・その他
ケンジントンⅡ、マンチェスター共にシェットランドフォックス全モデル共通のロングカウンターが採用されています。
ガッチリとホールドされ歩きやすく疲れにくい仕様となっています。


購入に関して
展開店舗限定アイテムのため、こちらはオンラインショップでは購入できません。
展開店舗に関しては公式ホームページでご確認ください。
また、在庫等に関しても直接店舗にご確認されることをお勧めします。
https://www.regal.co.jp/brand/shetlandfox (公式ホームページ)
https://www.regal.co.jp/features/detail/shetlandfox/250613-manchester (公式ホームページ マンチェスターについて)
SHETLAND FOX(シェットランドフォックス)の再出発に関しての私見
私は再出発までの期間、つまりこれまでの16年間は周知期間だったのではないかと思っています。
ケンジントンⅡをモダンなデザインとはかけ離れた、あえてクラシックなデザインとしたのは、他の靴と見た目において大きく違うデザインにすることで、
存在感をアピールする、シェットランドフォックスと言う存在を知ってもらう期間だったのではないかと思います。
見た目で違いが分かることで多くの人に注目してもらい、存在を知ってもらうという事だったのではないかと思います。
これまでは箱やロゴも目立つデザインで、印象的だったのはそのためだと思います。リーガルコーポレーションさんのブランドの中では、一般的にはやはり、今でもREGAL(リーガル)ブランドが一番有名であり、シェットランドフォックスは知らないけど、REGAL(リーガル)は知っていると言う人もまだ多いと思います。しかし、シェットランドフォックスと言う名前もある程度知られるようになったのも事実だと思います。今回の再出発は周知期間から発展の期間に入ったと思っています。私はまた15年から20年後くらいには再度、再出発という時期が来ると思います。その時は完成の時期に入ると思います。フラッグシップモデルのモダンなデザイン、箱やロゴのシンプルなデザインへの変更はその布石だと思います。今回の再出発でリーガルコーポレーションといえばシェットランドフォックスとなることを狙っているのではないかと思います。
これからの15年20年の発展期間でそういう戦略をとって、次の完成期間では、リーガルコーポレーションといえばシェットランドフォックスとなっていると思います。そういうビジョンを持った戦略だと思っています。
私のこの個人的な推察が合っているか、間違っているかは別にして、シェットランドフォックスの今後の動向に注目です。
